⑤一型糖尿病の子どもと歩む日々。ハンドメイド作品に込めた思い

一型糖尿病ブログ 命をつなぐハンドメイド

一型糖尿病の子を育てるシマエナガです。

私は、一型糖尿病の医療素材をアップサイクルして

ハンドメイド作品を作っています。

今回は、私が作品を作る理由と、

作ったきっかけについて綴っています。

辛い日々でしたが、ものづくりが好きな私にとっては癒しの時間でした。

ぜひご覧ください!

辛い日々を支えてくれたもの

娘が一型糖尿病と診断されてからの日々。

入院、退院後の生活、学校での困難…

親として見守ることしかできないもどかしさと、

日々のケアに追われる大変さに、心が押しつぶされそうになったこともありました。

そんなとき、私を支えてくれたのがハンドメイド作品づくりでした。


廃材から生まれたアクセサリー

きっかけは、とある日常の中で出る「廃材」でした。

それは、血糖値を測る時に出る針の保護カバー。

針は別に医療廃材として捨てますが、カバーはプラスチックゴミ。

「これ、捨ててしまうけれど、何かに活かせないかな?」

そう思い、アイロンで素材を溶かし、

ペットボトルキャップと合わせて型にはめて作ってみたのです。

一型糖尿病廃材をアップサイクル

出来上がったのは、小さな髪ゴム。

想像以上に可愛く仕上がり、心がぱっと明るくなりました。

「自分の手で、こんなに素敵なものを生み出せるんだ」と感じた瞬間でした。

一型糖尿病廃材をアップサイクルして作ったヘアゴム

思いがけない広がり

作品をお世話になった人にプレゼントすると、とても喜んでもらえました。

そのうち、「作品を置いてくれるお店があるよ」と

声をかけてもらう機会にまでつながりました。

そのお店は、自然食レストラン「野の」。

素敵なご夫婦が営む温かい空間で、

私の作品も並べていただけることになったのです。

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アクセサリーを通して伝えたいこと

一型糖尿病を広めたい

一型糖尿病は、まだまだ世の中での認知が進んでいません。

「甘いものを食べすぎたからなる病気」と

誤解されることも多く、

娘自身も病名を伝えることに抵抗を感じていました。

でも、もっと理解が広がれば、娘も「恥ずかしい」と思わずに過ごせるはず。

入院の付き添い家族の負担も広めたい

そして、入院に付き添う家族の大変さも、

社会の中ではあまり知られていません。

私は、このアクセサリーを通して、

病気や家族の思いに少しでも関心を持ってもらいたいと思っています。

ハンドメイドはその小さな一歩。

家族だからこそできることが、きっとあると思っています。

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NPO法人イナンクルは、病児とその家族が、どこにいても(入院治療中、退院後社会生活の場)、病気以前の生活と変わらず過ごせるようにと、札幌市内にある難病児が入院する小児病棟とその病棟を退院したお子さんとご家族の退院後のサポートを中心に活動して...

家族で乗り越える力が絶対に必要な病気である

一型糖尿病は、子ども本人だけでなく家族全員に大きな影響を与えます。

我が家は、食事の時間がずれたことや、インスリン注射や

ポンプ交換の際に時間が大幅にかかることで、家族全員がナーバスな状態になり、

家族の心がバラバラになってしまった時期がありました。

生活密着型の病気で家族の心もバラバラに

病気のケアでストレスが溜まった次女は

病気のない長女に当たり散らすことが多くなり、

長女の心も壊れてしまい、学校に行けない日々が続きました。

それをまた次女が責める…そんな毎日で、仕事が忙しい夫の心も限界に。

病気だからって何をしてもいいわけじゃない!

夫がそう怒鳴っても、病気の娘は辛い現実を受け入れられず、当たり散らして起こる日々。

娘も「家族で自分だけ、なぜこんな病気なの…」と泣くこともあり、本当に辛かったです。

ハンドメイド作品を通して伝えたいこと

もちろん今も苦労はありますが、

少しずつ病気を乗り越えようと娘は頑張っています。

辛いこともたくさんあるけれど、それを共有し、

支え合うことで乗り越えていける。

ハンドメイド作品は単なる「モノ」ではなく、

私たち家族の歩みと願いを込めた証です。

これからも、作品づくりを通じて少しずつでも伝えていきたいと思います。

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前回の記事はこちらから↓

①子どもの一型糖尿病ブログ。突然の診断!その時家族は…
突然一型糖尿病と診断された子どもの体験談ブログです。急な発症から入院、インスリン治療の始まりまでを綴ります。こどもが1型糖尿病になった家族の気持ちや支え方を共有し、同じ境遇の方に寄り添えたら嬉しいです。ぜひご覧ください!
②子どもの一型糖尿病ブログ。入院生活と退院後の現実
小学生の子どもが一型糖尿病と診断され入院。突然の病気を受け入れるだけで精一杯な私たちを待っていたのは、計算から注射の取り扱いなど覚えなければならないことがいっぱいの病院生活。そこで見えた現実、退院後の毎日、そして学校での理解や誤解への葛藤を母の視点で綴ります。
③夜中の低血糖と学校での誤解。娘の一型糖尿病との日常
一型糖尿病とと共に生きる我が子の葛藤を綴っています。夜中の低血糖への対応、学校での補食や給食、友達からの誤解、宿泊学習の不安など、親子の体験も。一型糖尿病は、生活に密着する病気で、まだまだ偏見や誤解の多い病気です。普通でありたいと言う気持ちと病気の間で揺れる気持ちを綴ります。ぜひご覧ください!
④小学生の娘、ペン型注射からインスリンポンプへ。導入を決めた理由と入院での苦労
一型糖尿病の小学生の娘。ペン型注射の「追加で食べられない」制約からインスリンポンプ導入を決意。入院で学んだ大変さや痛みを体験談で紹介します。インスリンポンプは便利ですが、3日に一度の交換がとっても大変。娘にとってはペンで打つよりもストレスな毎日に…そんな苦労を綴っています。

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